考えの幅を広げる思考法『ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門』
ラテラルシンキングの入門的な本! 例も簡単にイメージできるものがたくさん書いてあり ラテラルシンキングの入門書として理解しやすかった!! ラテラルシンキングについて、本書では以下のように定義しています。
どんな前提条件にも支配されない自由な思考法 発想の枠を広げる思考法
この思考法を身に付けるために必要な3つの力と、 それも含めた「ずるい考え方」の基礎を学べる一冊です。
ラテラルシンキングに必要な3つの力
ラテラルシンキング、つまり発想の枠を広げ、 自由に思考していくには、これから紹介していく3つの力が必要です。
疑う力
「疑う力」とは、固定観念や常識と言われるような、 前提条件や当たり前と思っていることを疑うことです。 それにより、自由な発想が生まれてきます。 そのときのコツは、以下の3つの質問をします。
- なぜそうなのか?そうなるのか?
- 本当にそうなのか?
- 今はね。でも将来は?
いい例がスポーツです。 中学・高校の部活などでいろいろ教えてもらっていると思いますが、 一般的にそのスポーツで常識と言われていることを 指導してもらっているのではないでしょうか。 しかし、「なぜそうなのか?本当にそれでいいのか?」と考えていくと 意外に違う考え方・方法が良いようなこともあります。 初めてそのスポーツをやるときは別として、 ある程度の経験年数が経った段階で、そのスポーツの常識を疑うことは 非常に意味があることだと思います。(話がそれました。) それ以外にも、外国の方や世代が違う方、異業種の方など、 自分の知らない文化や考え方に触れることで 今の自分の状況に疑いを持つことが出来ます。
抽象化する力
これは物事の本質や機能を見抜く力です。 方法としては以下のような3ステップを踏んでいきます。
- 対象を特定する
- 抽象化
- 具体化
例えば、馬車(対象の特定)が主な移動手段だった19世紀末、 ヘンリー・フォードは馬車が「早く移動する手段」(抽象化)として 必要とされていると考え、当時は富裕層の乗り物だった 自動車(具体化)に注目しました。 このような流れで、何かが必要とされている状況に対して、 その本質を見抜き、それを具体化していくことが抽象化する力です。 また、この抽象化する際に注意する必要があるのが 見方や時間の経過によって本質が変わっていくということです。 例えば、スタバでコーヒーを飲むときの「価格に対するイメージ」として、 コーヒー好きの視点からすれば「おいしいコーヒーの代金」かもしれませんが 静かに勉強したい人であれば、「コーヒー + 席代」かもしれません。 自分がどの視点でものを考えているのかを理解しておく必要があります。
セレンディピティ
セレンディピティとは、偶然を偶然としないで、何かに関連づけることです。 普段の生活で何かに興味を持って調べる。 あるとき、その調べたことと仕事が合わさり予想外の成果を上げる。 このセレンディピティを生みだすにはたくさんのネタをストックしておく必要があります。 日常生活の中で少しでも興味を持ったらすぐ調べる、 興味がないことでも、ちょっとのぞいてみるなど、 たくさんのネタをストックしておくことでこの偶然を起こしていきましょう。 (スティーブ・ジョブズの点と点の話が思い浮かびます。)
その他のずるい考え方、まとめ
ラテラルシンキングだけでなく、その他、以下のような ずるい考え方も紹介されています。
- 最小の力で、最大の成果を出す3つの方法
- 弱者が生き抜くための3つの方法
- 異質なものを組み合わせる方法
- 先の先を読み、その将来や目的から逆算する
本は非常に読みやすく、本を読むのが遅い僕でも楽に読めました! 興味がある方は読んでみてください!
【目次】 第1章 ようこそ!ラテラルシンキングの世界へ 第2章 ラテラルシンキングに必要な3つの力 第3章 最小の力で最大の効果を出す 第4章 相手の力を利用する 第5章 異質なもの同士を組み合わせる 第6章 先の先を読む 第7章 ムダなものを捨てない 第8章 マイナスをプラスに変える 第9章 ラテラルシンキング力を試してみよう