相手に伝わりやすい文章、資料を作る4つの手順『入門 考える技術・書く技術』
働くようになって報告書や会議の資料などを作る機会が 増えた方が多いのではないでしょうか。
また、人に何かを伝えようと思った時、 構成がうまくできていないことから相手に伝わらない、 説明がうまくできないと感じることはないでしょうか。
そんな悩みを解決する方法をご紹介します。
また、この方法はグローバル・スタンダードである、 「結論から先に述べる」という流れに沿っているので 是非、試してみてください!!
相手に伝わりやすい文章、資料を作る4つの手順
1. OPQ分析を行い、相手へのメッセージを考える
プレゼンや誰かに説明する場合、その中心にいるのは自分ではなく相手です。 それは当たり前のことかもしれません。
これを文章を書く前に意識することは比較的簡単です。
しかし、書いている途中にも意識できるかといえば、それは非常に難しく、 結局、できた文章は自分の言いたいことが中心になっている・・・。 といったことになっていることも多いのではないでしょうか。
そこで、文章を書く前に読者視点で全体の構成を考える方法がOPQ分析です。
O:Objective(望ましい状況) 読み手が目指している目標や改善後の姿を指す。 P:Problem(問題) 現状とO(望ましい状況)とのギャップ、解決すべき課題のこと。 Q:Question(読み手の疑問) P(解決すべき問題)に直面したとき、読み手が抱くであろう疑問。
上記、OPQの流れで考え、最後の「Question」への解答が 読者への答え(伝える内容)となります。
A:Answer(答え、文章の主メッセージ) Q(読み手の疑問)への解答。
2. A:Answerの根拠を示す
読み手が抱くであろう疑問に対して答える。(Answer)
ここで、読み手はさらに、「なぜ、そう判断できるのか?」 という疑問を抱くはずである。
このさらなる疑問に答えるために、判断の根拠を挙げる。 (ここでは、判断の根拠となることを多く挙げる)
3. 根拠を5つくらいにグループ化し、メッセージをつける
読み手からすると、たくさんある根拠を述べられても 理解するのが大変だし、時間もかかる。
そこで、予めその根拠を5つくらいにグループ化しておく。
そうすることによって、読み手の理解を助け、時間を短縮できる。
(この「5」という数字は、人間が短期記憶で考えられる数について、 「マジックナンバー7、±2」という数があり、その最小値をとっている)
さらに、各グループの下にその根拠をいくつか挙げて グループ化することもできる。 (ここでは省略する。)
4. この構成を元に文章を作成する
これで構成ができたので、後は文章化していくだけ。
主メッセージから書き始め、その下にある 各グループのメッセージを書いていけばいい。
この構成で文章を書いていく方法をピラミッド原則という。
その最大の特徴が、「考えを組み立てるプロセス」と 「文章を書くプロセス」を分けるということ。
文章を書く前に、自分の伝えたい考えを組み立てる。
そして、それを文章に書いていく。
この流れで書くことによって 読み手のことを忘れることなく文章を作成することができる。
まとめ
この本(入門 考える技術・書く技術)の教科書的な本は、 『考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則』です。 (下記参照) 有名なので知っている方も多いと思いますが、 ページ数が多いのと、内容が難しいこともあり、 入門書としては厳しいと感じています。 一方、この本では「入門」というタイトルの通り、 非常にわかりやすく要点がまとめてあり、 例も豊富なので非常にわかりやすく、さらっと読むことができます。 伝わりやすい文章の書き方をこれから学びたいという方には おすすめの一冊です!
この本の教科書的な本です。 内容もしっかりしていて、上記「入門 考える技術・書く技術」の後に読むと より理解が深まると思います。